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メディカルアロマスクール(NARD JAPAN認定校)愛知名古屋近郊江南市 | Aromaオフィシナリス-88
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伊藤園から生まれたジャスミンの香水「Crazy Jasmine」

2026 11/01
植物 精油 調香
2026-11-01

2026年10月30日、ジェイアール名古屋タカシマヤのポップアップショップ「Crazy Jasmine(クレイジージャスミン)」を訪ねました。

「お茶の伊藤園から、ジャスミンの香水ブランドが生まれた」

そう聞いてから、ずっと気になっていた香水です。ジャスミンは、私にとって特別な植物。春には庭でハゴロモジャスミンが咲き、以前勤務していた博物館の薬草園の温室では、ジャスミンサンバック(マツリカ)の香りに何度も出会ってきました。今は教室でも、ジャスミンのアブソリュートを教材に使っています。

購入したNo.5の香水と
パンフレット
目次

ジャスミンに夢中になった人が生んだブランド

「花の姿を知りたい」から始まった

Crazy Jasmineは、伊藤園の社内ベンチャー制度から生まれたジャスミン専門のフレグランスブランドです。ブランド名には「ジャスミンに夢中(Crazy for Jasmine)」という思いが込められています。

立ち上げたのは、Crazy Jasmine Tokyo代表取締役社長の向田陽子さん。伊藤園で17年間、ジャスミン茶飲料「Relax JASMINE」のパッケージデザインを担当されてきました。

きっかけは、パッケージに描くジャスミンの花を知りたくて、自宅で育て始めたこと。咲きたての花の香りにすっかり魅了され、「この香りを一年中楽しみたい」と、生花の香りを再現する香水づくりが始まったそうです。約3年の実証を経て、2026年5月1日には新会社が設立されました。

植物への小さな好奇心が、ひとつの事業になる。同じく植物に魅了されてきた者として、とても共感しました。

JR名古屋高島屋
ポップアップショップの展示

4つのジャスミンを嗅ぎ比べて

会場では、No.1、No.2、No.3、No.5の4種類を試せました。同じジャスミンでも、印象はそれぞれ違います。

香りの印象

  • No.1 Jasmine Sambac:咲きたての花を思わせる、みずみずしく清々しい香り。
  • No.2 Jasmine Green:葉や緑を感じるハーバルな香り。ジャスミンにこんな軽やかな表現があるのかと驚きました。
  • No.3 Royal Jasmine:甘く、ウッディーで落ち着いた香り。ジャスミンの奥行きを感じます。
  • No.5 Jasmine Jasmine:No.1とNo.3の良いところを合わせた、華やかな香り。

私が選んだのはNo.5です。花そのものの香りに、香水ならではの華やかさが加わっています。展示の札には、ジャスミンの精油を贅沢に配合していて余韻が続く、とありました。

購入したNo.5

庭と温室で出会ったジャスミン

春の庭に広がる、ハゴロモジャスミンの香り

我が家の庭では、毎年3〜5月頃にハゴロモジャスミンが咲きます。

ハゴロモジャスミン

  • 学名:Jasminum polyanthum Franch.
  • モクセイ科ソケイ属、中国原産のつる性植物

細長いピンクのつぼみが開くと、白い星形の花に。花が一斉に咲くと、庭じゅうが甘い香りに包まれます。

ちなみに「ジャスミン」と呼ばれる植物は、ソケイ属以外にもあります。教室でもよくお伝えしますが、植物を知るときは、和名や流通名だけでなく学名を確認するのが大切です。

庭のハゴロモジャスミン

温室の扉を開けた瞬間にわかった

博物館に勤めていたころ、薬草園の温室ではジャスミンサンバックを育てていました。

ジャスミンサンバック(マツリカ)

  • 学名:Jasminum sambac (L.) Aiton
  • モクセイ科ソケイ属、英名 Arabian jasmine

忘れられないのは、花が咲いている日は、扉を開けて中に入った瞬間に、香りでわかったこと。姿を見る前に、香りが「咲いていますよ」と教えてくれるのです。

ジャスミンティーも、このサンバックの花の香りを茶葉に移して作られます(着香)。今回のブランドがジャスミン茶の仕事から生まれたと聞いて、植物と香りのつながりを感じました。

温室のジャスミン
サンバック

ジャスミンのアブソリュートを嗅ぎ比べる

教室にある3本のアブソリュート

ジャスミンの花は水蒸気蒸留による採油が難しいため、溶剤抽出で得られるアブソリュートが使われます。

私の教室には、ジャスミンのアブソリュートが3本あります。ソケイジャスミン(Jasminum officinalis)が2本、ジャスミンサンバックが1本。並べて嗅ぐと、同じ「ジャスミン」でも違いがはっきりわかります。同じ種類でも、産地や製造ロットで香りは変わります。実際に嗅ぎ比べることが、いちばんの勉強になります。

3本のアブソリュートとNo.5

香りを構成する成分

教材では、ソケイジャスミンのアブソリュートの主な成分として、次のものが挙げられています(数値はプラナロム精油の平均的な含有量)。

  • エステル類:酢酸ベンジル(10〜30%)、安息香酸ベンジル(10〜30%)、酢酸フィチル(3〜10%)
  • ジテルペンアルコール類:フィトール(5〜15%)、イソフィトール(5〜10%)、ゲラニルリナロール
  • モノテルペンアルコール類:リナロール(3〜10%)
  • そのほか:α-ファルネセン、cis-ジャスモン、オイゲノール、ジャスミンラクトン、インドール

エステル類が大きな割合を占め、ジャスモンやラクトン、インドールなどが加わって、複雑な香りになります。成分は植物種や産地で異なり、サンバックでは組成が変わります。香りが強いので、使うときは低濃度にし、原液は肌に塗布しません。

生花、アブソリュート、香水

今回あらためて思ったのは、同じジャスミンでも、香りの表現はいろいろあるということです。

庭や温室で嗅ぐ生花の香りは、開花の段階や時間、気温で変わります。アブソリュートは、花の芳香成分を抽出した濃厚な天然香料ですが、生花の香りと完全に同じではありません。そして香水は、天然香料も合成香料も使って、「こんな香りを表現したい」を形にしたものです。

大切なのは、天然か合成かの区別よりも、何を表現しようとしているのかという視点だと思います。Crazy Jasmineの香水からは、花の香りを丁寧に見つめたことが伝わってきました。

ひとつの植物に興味を持ち、育て、観察し、香りを追いかける。そこから新しい仕事が生まれていく。私もこれからも植物と香りを学び続け、その楽しさを教室でお伝えしていきたいです。Crazy Jasmineのこれからを、楽しみに応援しています。


訪問記録

Crazy Jasmine POP UP

  • 訪問日:2026年10月30日(金)
  • 会場:ジェイアール名古屋タカシマヤ 1階 南エスカレーター横
  • 開催期間:2026年10月28日(水)〜11月3日(火・祝)
  • 購入品:No.5 Jasmine Jasmine オードパルファム

公式サイト:https://crazyjasmine.com/
Instagram:@crazy.jasmine.official

※個人的に訪問し、購入した商品の体験をもとに書いた記事です。企業から依頼された広告ではありません。


植物 精油 調香
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この記事を書いた人

はせがわかよこのアバター はせがわかよこ

愛知県江南市のアロマスクール「Aromaオフィシナリス-88」の専任講師です。薬用植物園を併設する製薬会社の博物館で23年間学芸員として勤務していました。現在はメディカルアロマテラピーと植物に詳しくなれるハーブの講座や季節の水蒸気蒸留会を定期的に開催しています。

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