湿布の匂いがする植物 その2:ミズメザクラ(水目桜)
「ミズメザクラ(水目桜」のご紹介です。桜と名前がついていますが、桜ではありません。樹皮や樹冠がサクラに似ていることから、ミズメザクラ(水目桜)とも呼ばれています。カバノキ科カバノキ属の落葉高木。ヨグソミネバリ(夜糞峰榛)、アズサ(梓)とも呼ばれます。アズサの訛りでハヅサやハンサともいいます。
この植物の香りは、アロマテラピーで使われる芳香植物としては、少し個性的な香りです。そのため、「夜糞峰梁(ヨグソミネバリ)とも、呼ばれています。ヨグソだなんて酷い名前ですよね。しかしながら、そういう種類の臭いではありません。ドリアンのような臭いとも異なります。むしろ すっきりした香りです。誰もがよく知る湿布やサロンパス、サロメチールの香りがします。
この植物を水蒸気蒸留した精油は、日本産の和精油として販売されています。ツツジ科「ウィンターグリーン」によく似た香りです。それもそのはず、含有する芳香成分、さらに成分比率も同じで、「サリチル酸メチル」を95~99%も含んでいます。サリチル酸メチルは、解熱鎮痛剤として用いられるアセチルサリチル酸と似たような物質で、抗炎症、鎮痛、筋肉弛緩などの作用があるとされています。
学名:Betula grossa
カバノキ科カバノキ属
別名:梓(アズサ)
夜糞峰榛(ヨグソミネバリ)
水芽(ミズメ)
水目(みずめ)など