天皇陛下のお印「梓」⇒ミズメサクラ(水目桜)
お印(おしるし)というのは、日本の皇族が身の回りの品などに用いる徽章・シンボルマークのことです。
雅子さまは「ハマナス」、愛子さまは「五葉躑躅(ゴヨウツツジ)」秋篠宮皇嗣殿下は「栂(ツガ)」、紀子さまは「檜扇菖蒲(ヒオウギアヤメ)」、眞子さま(小室眞子)は「木香茨(モッコウバラ)」、佳子さまは「ユウナ」、悠仁さまは「高野槇」、美智子さまは「白樺」というように、図案化した植物が使用されています。
令和の天皇陛下(徳仁さま)のお印は、「梓(アズサ)」とされています。しかし、科名や学名などは公表されていません。梓と呼ばれている植物が2種類あるために、ネットでは間違った情報が混在しています。私は自分の目で確かめるために、記念硬貨や植物図鑑、新聞記事などを見比べてみました。
梓(アズサ)と呼ばれているのは、
① カバノキ科のミズメザクラ(水目桜)=学名:Betura gross
② ノウゼンカズラ科のキササゲ(木大角豆)=学名:Catalpa ovata
上記の二つです。
どちらの梓が天皇陛下のお印とされる梓なのかハッキリしていないため、混乱や誤解が生じています。植物園のウェブサイトでは、キササゲであると紹介しているところが複数館あります。新聞社の電子記事サイトでは、ミズメザクラの記事とイラストが載っていました。そこで、私は皇太子時代のご成婚十周年記念貨幣と令和の新天皇ご即位記念硬貨の図柄を確認してみました。右側には雅子さまのお印「ハマナス」が付いています。左側に描かれている植物の図柄から「ミズメザクラ」の特徴を見ることができました。
こうした理由から、私は「ミズメザクラ」ではないかと推察しました。しかし、腑に落ちないので、宮内庁(もしくは造幣局)に問い合わせてみることにしました。宮内庁の代表番号に電話が繋がると質問対応係の方に取り次いでくださいました。その結果、以下のようなお返事をいただきました。
私 : 天皇陛下のお印は「梓」と公表されていますが、梓と呼ばれる植物は2種類あります。
どちらの植物を指しているのか知りたいので、学名や科名などを教えていただきたいのですが…?
宮内庁: 「梓」という名称の発表しかしておりません。
私 : お印の絵柄はどのような植物でしょうか?!(^^)!
宮内庁: 「ヨグソミネバリ」の絵柄です。
私 : わぁ~そうなんですね(興奮 !(^^)! =ミズメザクラだぁ~)
ギザギザの鋸歯状の葉っぱですよね?
御成婚十周年記念貨幣にある植物と同じ絵柄のお印でしょうか?
宮内庁: そうです。
ということで、お印は「カバノキ科のミズメザクラ」だということがハッキリしました。
宮内庁の親切なご担当者さま~ どうもありがとうございました。
ミズメザクラについての情報は→ こちらをご覧ください